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緋色に染まる天、暁の空

無限&銀雨用日記 あるファンタジー世界に生きる吟遊詩人の少女 あるいは、IFの現代日本に生きる霊媒士の少女 彼女たちの日々の覚書。 判らない人は要、退却~。

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暗いまどろみ

兄さまの夢を見て、目が覚めた。
繰り返し聞かされる、教えられる…夢の中でまで 言われるとは思わなかった。

外が明るい、きっと鎌倉に居れば とっくに起きて居なければいけない時間なのだろう。

「気持ち……悪い」

起きようと思ったが、全身が気だるく力が入らない。
首の後ろがぞわぞわする。
そして、胃のあたりがむかむかして とにかく、気持ち悪かった。

「……やる事なンて無いもの、丁度……良いわね」

きっと、熱が出ているんだろう。
誰かが来るまで、このまま寝ていよう 何もする気が起きないのだし、早く治す必要もないのだから。

…誰も来なかったら、風羽兄さま以外に誰も来なかったら…



「私には本当に きっと、何も無い 価値の無いって 事になるンでしょう、ね」

貴方はきっと否定してくれるけど、その貴方を振り払ったンだもの……
あぁ、床の軋む音がする……また、風羽兄さまが……
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