揺らぐ花は影に咲き
2008.02.02 |Category …【銀雨】深都貴
―旧年が往き、新年が来る。。。
冬休みという事と、年始には何かと家の仕事が増える為
深都貴は、姉の奈都貴と共に 京都にある実家に帰省していた。
年越しの諸事の手配があらかたひと段落して、やっと一息をついた深都貴に
一人の青年が声をかける。
「深都貴様、少し宜しいですか?」
「…何でしょう」
声をかけたのは、風羽という名の花乃宮流華道の内弟子の一人だ。
主に、『裏』との繋ぎとしてやってくる。
となれば、今回もそうだろうと予想して、深都貴は『影の花』の顔で答えた。
「玉菊の御方様より、影桜の間へ来るよう託っております」
玉菊の御方…『裏』の重鎮。父宗主の従兄弟にあたる人の別称だ。
やはり『裏』からの話に違いないらしい。
冬休みという事と、年始には何かと家の仕事が増える為
深都貴は、姉の奈都貴と共に 京都にある実家に帰省していた。
年越しの諸事の手配があらかたひと段落して、やっと一息をついた深都貴に
一人の青年が声をかける。
「深都貴様、少し宜しいですか?」
「…何でしょう」
声をかけたのは、風羽という名の花乃宮流華道の内弟子の一人だ。
主に、『裏』との繋ぎとしてやってくる。
となれば、今回もそうだろうと予想して、深都貴は『影の花』の顔で答えた。
「玉菊の御方様より、影桜の間へ来るよう託っております」
玉菊の御方…『裏』の重鎮。父宗主の従兄弟にあたる人の別称だ。
やはり『裏』からの話に違いないらしい。